- 2024-2-15
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- BAE Systems, M-SHORAD(機動短距離防空)砲塔, Moog, Moog Reconfigurable Integrated-weapons Platform(RiwP), slew-to-cue機能, 外部任務装備パッケージ(ExMEP)トッププレート, 装甲多目的車両(AMPV)対無人航空機システム(C-UAS), 装甲旅団戦闘チーム(ABCT)
防衛関連企業の英BAE Systemsは、2024年1月23日、実弾射撃デモの一環として、「装甲多目的車両(Armored Multi-Purpose Vehicle : AMPV)対無人航空機システム(Counter-Unmanned Aircraft System : C-UAS)」のプロトタイプのテストに成功したと発表した。同テストは、アリゾナ州の射撃場で実施された。
テストの内容は、現実的な戦場のシナリオを複数パターン想定し、空中と地上の静止/移動ターゲットを探知し、追跡、識別、撃破または無効化する能力を検証した。砲塔や火器を自動的に標的に向ける「slew-to-cue機能」により、30mm近接弾で小型ドローンを撃破した。
AMPV C-UAS の構造上の特徴は、既存の車両で実績のあるシャシー設計に加えて、多様な火器装備を搭載する機構である「外部任務装備パッケージ(External Mission Equipment Package : ExMEP)トッププレート」を装備する点だ。
ExMEPは、将来登場する新技術をもつ装備品を、AMPVに迅速に搭載する役割をもつ。例えば、アメリカ陸軍の機動短距離防空(Maneuver-Short Range Air Defense : M-SHORAD)砲塔を、ExMEPを介して車両に搭載した実績がある。これを同社は、ExMEPが30種以上の砲塔システムに迅速に適応する一例だと説明している。
なお、AMPV C-UASプロトタイプのExMEPは、モーションコントロール技術の専門企業である米Moogが供給する、モジュール構造で遠隔操作に対応する砲塔「Moog Reconfigurable Integrated-weapons Platform(RiwP)」を搭載している。
AMPVプログラムは2023年、5種類の派生型を全量生産する契約を獲得し、装甲旅団戦闘チーム(Armored Brigade Combat Team : ABCT)に車両を配備している。同社は、陸軍と同盟国に供給するAMPVが、兵士に戦闘能力、機動性、相互運用性、生存性の大幅な向上を提供すると説明している。