NTNは2024年10月21日、高速回転および低振動を実現した、工作機械向け「高速サーボモーター用深溝玉軸受」を開発したと発表した。
工作機械による加工時間短縮が求められる中、同機械で使用されるサーボモーター用の軸受も高速回転への対応や低振動化が求められている。
軸受の高速回転に伴い、遠心力による保持器の変形や破損、軸受内部の発熱などが発生する。今回同社では保持器の挙動が振動の原因になることに着目し、保持器の形状や材料を見直すことでその挙動を安定させ、高速回転と低振動の実現に成功した。
保持器材料の見直しにより剛性も向上させた。遠心力による変形を抑えるとともに、形状を最適化することでグリース封入量を増加させ、潤滑性も向上させた。これにより、高速回転性能dmn値が従来から40%改善し、190万となった。さらに、保持器と転動体の接触を安定させるよう、保持器ポケットの形状を改善して振動を抑えることに成功した。
同社は、2024年11月5日~10日に東京ビッグサイトで開催される「JIMTOF2024 第32回日本国際工作機械見本市」に同製品を出展する予定だ。