日本で初めて「空飛ぶクルマ」の試験飛行を実施 トヨタと米Joby Aviation

Photo: Joby Aviation

トヨタと商業旅客輸送用電気式エアタクシーを開発する米Joby Aviationは2024年11月2日、静岡県のトヨタ東富士研究所で電動垂直離着陸機(eVTOL)の初の試験飛行を実施した。

両社の協力関係は7年近くにわたる。今回のフライトで試験飛行したJoby製のeVTOLは排出ガスを一切出さない環境性能と、ヘリコプターの数分の一という低騒音性が特徴だ。イベントにはトヨタの豊田章男会長や国土交通省航空局の関係者らが参加した。

Joby AviationのeVTOLは、パイロット1名と乗客4名を乗せ、最高時速約320kmで飛行する。交通渋滞の緩和や環境負荷の最小化、都市部/地方での交通手段の提供を目指しており、日本や世界のさまざまな交通問題を解決できると期待されている。

2023年には、トヨタがJobyにパワートレインおよびアクチュエーション部品を長期供給する契約を締結し、トヨタのエンジニアがカリフォルニアでJoby側の開発チームと共同作業を進めている。

今回の展示飛行のニュースは、トヨタがJobyに5億ドル(約768億円)の追加投資を確約してから数週間後のことであった。これにより、トヨタのJobyへの投資総額は8億9400万ドル(約1373億円)に達することになる。

トヨタの中嶋裕樹副社長兼最高技術責任者(CTO)は、「東京から(東富士研究所まで)お越しの方は 1 時間半から 2 時間ほどかかったのではないでしょうか。この eVTOL だと、わずか 25 分です。『距離と時間の感覚』を変える大きな可能性、夢を感じませんか。空のモビリティという新しい選択肢が加わる未来は、多くの人たちの生活をさらに豊かにしていくと思います」とコメントした。

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