化学品メーカーのADEKAは2024年11月22日、樹脂添加剤の新ブランドとして透明化剤「トランスパレックス」を開発し、米国、アジア圏を中心に販売を開始したと発表した。2030年までに同製品を含む透明化剤全体の連結売上高を300億円超にまで伸ばし、透明化剤で世界シェアトップを目指す。
トランスパレックスは、プラスチックの一種であるポリプロピレンに少量添加することで世界最高の透明性を実現する。
ポリプロピレンはもともと半透明な樹脂だが、透明化剤を添加することで、樹脂が結晶化する過程でも核生成を制御し、結晶組織構造を小さくできる。これによって可視光が散乱せず通過するため、ポリスチレンやPETのように樹脂が透明に見える。同社は、結晶組織構造を従来品以上に微細化できる新しい分子構造の設計に成功した。
ポリプロピレンは、カーボンフットプリントを削減できるほか、耐熱性、耐薬品性などのメリットがあり、透明性をプラスすることでポリスチレンやPETからのシフトが可能になる。
また、食品接触材料として米FDAの認可を取得しており、電子レンジ加熱に対応した透明性の高い食品容器や、耐薬品性が求められる医療器具、化粧品ボトルにも使用できるなど、今までにない透明化剤となっている。
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世界最高の透明性を実現、革新的な透明化剤「トランスパレックス」を展開 ∼プラスチックの可能性を広げ、豊かで持続可能な社会を実現 ∼｜What’s New｜ADEKA
