レアアース不使用の永久磁石を製造するパイロット工場を開設 米Niron Magnetics

アメリカのNiron Magneticsは2024年10月10日、レアアース不使用の強力な永久磁石「Clean Earth Magnet」を製造するパイロット工場を、ミネソタ州ミネアポリスに開設したと発表した。

現在、協力な永久磁石の約90%は中国で生産されているため、国家安全保障上のリスクが懸念されている。また、ネオジムなどのレアアースは、持続不可能で有害な採掘方法で調達されており、環境上の課題も生み出している。Clean Earth Magnetは、鉄と窒素という豊富で安全、無毒な2つの材料によって製造されるため、新たな採掘プロジェクトを必要としない。電気自動車や風力エネルギー、家庭用電化製品など、さまざまな技術や産業に不可欠とされるレアアース永久磁石の持続可能な代替品となる。

同社のパイロット工場の広さは約6500平方メートルで、年間5トン以上の製品を生産する能力を備える。さらに、本格的な製造施設の製造プロセスが定義されている。同工場の開設により、エンジニアリングや製造、研究開発など、ミネアポリスで60人以上の新規雇用も創出された。同工場は、Clean Earth Magnetの生産規模を拡大し、今後10年間で予測される永久磁石の深刻な需給ギャップを埋めるための重要なマイルストーンとされる。

なお、同社はミネソタ州サーテルに、年間1500トンの製品を生産する本格的な工場を建設し、2026年に稼働を開始する予定だ。

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