AI搭載のリアルタイムデジタルツイン作成支援ツールを発表――AnsysやLuminary Cloudが既に採用 NVIDIA

米NVIDIAは2024年11月18日、リアルタイムのデジタルツイン作成をサポートする「NVIDIA Omniverse Blueprint」を発表した。企業を対象に、早期アクセスの申込受付を開始している。

同ソフトウェアは、NVIDIAのアクセラレーションライブラリ「NVIDIA CUDA-X」や物理AI(人工知能)フレームワーク「NVIDIA Modulus」、物理ベースレンダリングなどを搭載した参照ワークフローとなっている。

自動車や航空宇宙、エネルギー、製造などにおけるCAE(コンピューター支援エンジニアリング)ユーザーが対象となっている。NVIDIAのリアルタイム3Dグラフィックスプラットフォーム「NVIDIA Omniverse」とAIとの連携を可能とする。

ユーザーは、デジタルツインのワークフローを構築することで、産業の設計から製造、運用までをデジタル化できる。他企業による採用例として、Ansysが同社の流体シミュレーションソフトウェア「Ansys Fluent」にNVIDIA Omniverse Blueprintを適用し、計算流体力学シミュレーションを高速化した。また、Luminary CloudはNVIDIA Modulus上に新たなシミュレーションAIモデルを構築し、気流場と自動車の形状との関係を学習させた。その結果、APIを介したリアルタイムの空気力学的フローシミュレーションが可能となった。

NVIDIAとLuminary Cloudは、米アトランタにて2024年11月17日〜22日に開催される国際会議「SC24」にて、NVIDIA Omniverse Blueprintを用いた仮想風洞のデモを実施する。同デモは、トンネル内で車両モデルを変更する際に、リアルタイムで流体力学をシミュレートして視覚化できるものとなっている。

NVIDIAの発表によると、AltairやBeyond Math、Cadence、Hexagon、Neural Concept、Siemens、SimScale、Trane Technologiesといった企業も、導入を検討しているという。

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