デンソーは2018年10月25日、デジタルアウターミラー用のECU（Electronic Control Unit）を開発したと発表した。このECUは、2018年10月下旬に販売開始されるレクサス新型「ES」に採用されており、世界初となる量産車へのデジタルアウターミラー製品化を実現した。
デジタルアウターミラーは従来の光学ミラーに比べ、視界の拡大や悪天候時の視認性向上など、車両の安全性向上に貢献する技術として期待されている。デンソーはカメラやレーダーなどによる車両周辺の環境認識技術の開発においてこれまでに培った画像処理技術を生かし、今回初めてデジタルアウターミラー用のECUを開発した。
開発したデジタルアウターミラーは、カメラ、ECU、ディスプレイで構成されており、ECUは車外に取り付けられたカメラで撮影した映像を、各種車両情報に基づいてリアルタイムに処理、制御し、運転状況や周辺状況に合わせて車室内左右に設置されたディスプレイに表示する。
右左折時や車線変更時のウィンカー操作や後進時のシフト操作と連動し、後方の左右映像をより広く表示させることでドライバーの視認性を高める。また日中のトンネルや立体駐車場のような明暗が混在する場合でも、周辺の明るさや速度変化など車両から得られる情報を用いて周辺環境を推定することでカメラが取り込む光量が最適となるよう制御し、周辺環境に適した視界を提供する。
