超音速実験機X-59の開発で最終段階となるエンジン運転試験を開始 米Lockheed Martin

米Lockheed Martinの一部門であるLockheed Martin Skunk Worksは、2024年11月12日、アメリカ航空宇宙局(NASA)と共同で、超音速実験機「X-59」のエンジン運転試験を開始したと発表した。これまで電気、油圧、空気圧は外部から供給していたが、完全に内部動力に移行した。

試験の過程では、Lockheed Martinはインレットとノズルの性能、航空機とエンジンの構造およびシステムインターフェース、エンジン制御アルゴリズム、燃料システムの管理、振動や温度との相互作用などを検証している。

今回の運転試験は、初飛行前の最後の重要なシステムチェックの機会となる。すなわち、統合されたシステムとして、X-59が自律的に動作する能力を検証する。

この運転試験に成功した後、X-59は電磁干渉の影響、飛行中の故障モードのシミュレーション、非常用電源システムの有効性確認などの評価を受ける。その後、初飛行に向けて低速および高速の地上自走の試験を実施予定だ。

同社はX-59について、ソニックブームを低減した超音速飛行によって、将来の民間航空旅行に革命をもたらす実験機と位置付けている。同社とNASAは、安全性とミッションの成功を確実なものにすべく、計画のペース配分を考慮し、系統的で規律ある方法であらゆる予防措置を講じている。

関連情報

X-59 Engine Roars, Lockheed Martin Starts Last Major Ground Test – Nov 12, 2024

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