- 2024-11-29
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- Black Dagger Zombie(BDZ), Lower Tier Air and Missile Defense Sensor(低層防空ミサイル防衛センサーシステム), アメリカ陸軍, フォートウィンゲート, ホワイトサンズミサイル実験場, 性能評価試験, 戦略ミサイル, 模擬ミサイル, 脅威環境, 迎撃目標, 防衛保護機能
アメリカ陸軍は2024年11月2日、迎撃目標として使用する模擬ミサイル、「Black Dagger Zombie(BDZ)」を打ち上げたと発表した。模擬ミサイルの目的は、「Lower Tier Air and Missile Defense Sensor(低層防空ミサイル防衛センサーシステム)」の性能評価試験だ。
試験ではBDZを、ニューメキシコ州フォートウィンゲートから、同州ホワイトサンズミサイル実験場に向けて発射した。同ミサイルは、弾道飛行経路を取って、防衛保護機能を実証するよう設計したものだ。
標的試験の責任者を務めるJustin Novak氏によれば、発射したミサイルは予定の時間枠内で飛行し、実際の戦略ミサイルに近い「脅威環境」を模擬的に作り出すことに成功した。これにより、防衛システムが実戦環境における迎撃能力を持つことを確認した。
特筆すべきは、この試験が2022年以来、フォートウィンゲートからの初めてのBDZ発射となった点だ。発射台のチーフを務めたOlivia Miller氏によれば、2023年を通じて設置/認証された固定式発射台を使用して、風向きに応じた微調整をしたうえで発射した。
Zombieプログラムの特長は、模擬標的を運用する「標的ソリューション」を、低コストかつ効果的に提供できる点だ。任務補佐を務めたStephanie Chrisley氏は、今回のような試験は、様々な条件下での装備の検証と人員の訓練に不可欠だと強調した。