ダイハツ工業は、同社独自の衝突回避支援システム「スマートアシスト」を改良し、歩行者へのブレーキ対応を追加した「スマートアシストⅢ」を開発。一部改良した軽乗用車「タント」、軽福祉車両「タント スローパー」「タント ウェルカムシート」に搭載し、11月30日に発売した。
新システムでは、これまで対車両のみだった衝突回避支援ブレーキ機能が新たに歩行者にも対応した。左右カメラ間隔80mmの小型ステレオカメラをフロントガラス上部に設置して距離を検知し、対車両だけでなく歩行者に対しても速度が約4~50km/hの場合に衝突回避支援ブレーキが作動する。
また、衝突回避支援ブレーキの対車両の作動速度が従来の約4~50km/hから約4~80km/hへ、衝突回避できる速度差も約4~20km/hから約4~30km/hへと向上した。車両が衝突危険を認識した際に運転者がブレーキペダルを踏み込むと、強力なブレーキアシストが作動して衝突の回避や被害の軽減を図る被害軽減ブレーキアシストも追加されている。
さらに、対向車のヘッドランプなど前方の明るさを検知して、ヘッドランプのハイ/ロービームを自動切り替えするオートハイビーム機能も新たに追加し、夜間の安心・安全性能を向上させている。
新システムは、ステレオカメラを小型化したことにより、将来的にはタントのようなモアスペース系だけでなく、より小型の軽自動車にも搭載可能だという。