昆虫を超える極小ドローン開発が難しいなら――発想の転換で「昆虫をドローンに」変える装置を開発

より実用的な極小ドローンを開発しようと、新しいアプローチを考えた企業が現れた。

これまでに、昆虫を模した小型ドローンを開発する取り組みはいくつかあった。しかし、いくら昆虫を模しても、本物の動きにはかなわない。それならいっそのこと、本物の昆虫をドローンにしてしまえばいいのではないか――米企業Draperはそう考えた。

同社が開発した装置「DragonflEye」は、本物のトンボにバックパックとして背負わせる。特殊なフレキシブルコードによってトンボの神経繊維に接続し、ハワード・ヒューズ医学研究所が見つけ出した“誘導コマンド”を送り込むことでトンボの飛行経路を操る仕組みだ。
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DragonflEyeの用途としてはトンボだけでなく、ミツバチに装備させることも検討中だ。ミツバチは野菜や果物の受粉を媒介するが、これにはアメリカの農業にとって年間150億ドル相当の価値があるという。

しかしDraperによると、ミツバチはここ25年間で数を半分に減らしてしまった。そこでDragonflEyeをミツバチに取り付け、飛行パターンや健康状態をモニタリングすることで、ミツバチによる農作物の受粉が難しくなっている現状を改善しようという考えだ。

DragonflEyeは他にも、観測機器の運搬、偵察、精密投薬などでも利用できるのではないかと期待されている。

関連リンク

Draper combines navigation and neuromodulation to guide insects

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