NTNは2017年6月22日、独立電源型の小水力発電装置「NTNマイクロ水車」の販売を同年7月から開始すると発表した。既存の水路に置くだけで使用できるため、工事負担の軽減が期待される。
一般的な水力発電装置は、水路を堰き止め落差を利用して発電するが、落差を形成するための基礎工事や導水管の設置などの初期費用が高額となることが課題だった。今回販売を開始するNTNマイクロ水車は、自然の流水による発電が可能で、設置のコストと手間を最小限に抑えられるとしている。
NTNマイクロ水車は永久磁石同期発電機で、発電した電力はバッテリーに蓄電できる。先端部分が広い独自の形状を持つ翼と、先端部が折り曲がったウィングレットにより水のエネルギーを逃がさず効率的に発電できる仕組みになっており、定格出力は1kW(90cmモデル、流速2m/s)。直列に複数台設置しても水の流れをほとんど妨げず、設置台数に応じた出力を得られるという。推奨する水路のサイズは幅100cm以上、水深100cm以上としている。