アメリカ軍で「宇宙部隊」を創設する法案が可決

アメリカにおける2018会計年度の軍事支出の概要を示す国防権限法案(NDAA)は、米下院本会議で7月14日に344対81で可決された。

このNDAAでは、アメリカの宇宙における資産に対する他国からの脅威が高まっているとし、宇宙を陸、海、空と同様に戦場と認め、2019年までに空軍の一部を分離して宇宙部隊を創設することを求めている。指揮系統に関しては、海兵隊が海軍省の管轄下にあるのと同様に、宇宙部隊は空軍省の管轄下に入る見通しだ。

NDAAは同時に、アメリカ戦略軍内に大将が指揮をとる準統合軍として「宇宙軍」を創設し、四つ星の高級将校が、将来の宇宙における戦闘に備えた教育、設備調達、運用に注力することも求めている。

法案の提案書の中では、宇宙空間における国家安全保障に関し、宇宙部隊創設の他に、GPS衛星などの生存性高め、また、ヨーロッパや日本の衛星からの信号も受信できるようにするなどの対策を検討する必要があることが述べられている。

このNDAAが発効すれば1947年以来の新たな軍種の創設となるが、現在空軍が備える宇宙体制を変えることに対しては、マティス国防長官を始め否定的な意見もあるようだ。

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