ジェイテクト、小型トラック用のトルク感応型LSD「TORSEN」の量産開始

ジェイテクトは2017年8月22日、「TORSEN」の小型トラック用製品を開発し、量産を開始したと発表した。日野自動車がインドネシアで販売する「HINO 300シリーズ」などの車両に搭載される予定だ。

TORSENは、ジェイテクトのギヤ式LSD(Limited slip differential)製品。左右輪のトルク配分の最適化を行う「Type-B」と、4輪駆動車の前後輪のトルク配分の最適化を行う「Type-C」が主な量産品となっている。1995年から量産を開始したType-Bはこれまでに200万台の量産実績があり、現在ではFRスポーツ車に搭載されている。

今回開発したTORSENは、これまでのType-Bに対しプラネットギヤセットを5セットから6セットに増加し高強度化を図った。またワッシャ部分にDLC(Diamond-like Carbon)加工を施すことで高耐久化、サイドギヤを分割しヘルカリスプライン構造とすることで高性能化し、小型トラックの泥濘(ぬかるみ)路での走破性を向上させた。従来のデファレンシャルとの互換性を維持しており、現有車への取り付けが可能となっている。

新興国での小型トラックは、高積載や泥濘路での走行など高負荷環境下で使われることが多く、このような使用環境への対応が求められたことが今回の開発の背景としている。

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