- 2019-2-8
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- EVS-3600, NASA, Pro Line Fusion, X-59, コリンズエアロスペース, タッチスクリーン式プライマリフライトディスプレイ(PFD), ヘッドアップディスプレイ(HUD), ロッキードマーチン, 静粛超音速機(QueSST)
航空機器大手のコリンズエアロスペースは2019年1月17日、静粛超音速機(QueSST)X-59のアビオニクス(航空機に搭載される電子機器類)の開発をロッキードマーチンから受注したと発表した。
X-59は、NASAが発注し、ロッキードマーチンが開発する「静かな超音速機」を実現する技術の実証実験機。高度約1万7000メートル(5万5000フィート)をマッハ1.24(時速約1500km)で飛行する際でも、音速による衝撃波(ソニックブーム)の発生を抑え、地上での騒音レベルを車のドアを閉めた時と同程度に抑えることを目指している。
コリンズエアロスペースは、タッチスクリーン式プライマリフライトディスプレイ(PFD)、ヘッドアップディスプレイ(HUD)、航法装置などを含む同社のアビオニクス「Pro Line Fusion」をX-59に適応させるための開発サポートを行う。
X-59は、低ソニックブームを実現するために細長い形状をしており、前方を向いた窓を設けることが難しい。この対策として、コリンズエアロスペースは、長波、赤外線を利用した視覚センサーを駆使して、パイロットにほぼ全ての条件下での着陸を可能にするマルチスペクトル拡張ビジョンシステム「EVS-3600」も併せて提供する。
X-59の初飛行は、2021年の予定。現在は禁止されている陸上の超音速飛行の再開に向けたデーター収集を行う。
関連リンク
Collins Aerospace goes supersonic with win on new X-59 QueSST demonstrator aircraft