考えるだけで自在にコントロールできるAI搭載義手、2020年中に販売開始を予定

ラスベガスで開催されたエレクトロニクス国際見本市「CES 2020」に、考えるだけで自在にコントロールできる義手が出展され、話題になっている。

ブレインマシンインターフェースを活用した製品を手掛けるスタートアップBrainCoが開発したこの義手は、使用者の脳波と腕の筋肉信号をとらえ、AI技術を使って操作する仕組みだ。ニューロフィードバックを採用しており、使用者と義手の双方が互いを学習し、より自然に使うことができるとしている。

ニューロフィードバックは、望ましい脳波が現れると音や光などでフィードバックを与え、脳が自律的に学習するバイオフィードバック技術だ。もともとは神経障害の治療のために研究されていたが、近年は、スポーツや音楽のパフォーマンス能力向上、宇宙飛行士の訓練などにも応用されている。

BrainCoが開発した義手は、手首部分に搭載した8個のマルチチャネル筋電センサーで腕から出る筋肉信号を処理するので、つかむ、指を動かすなどの手の動作をより正確に行える。前年のCES 2019ではプロトタイプを出展していたが、今回、出展された製品では、握手だけでなく漢字を書くような細かい動作もデモンストレーションしてみせた。

BrainCoは、現在、アメリカ食品医薬品局(FDA)による承認を待っており、2020年末までに販売を開始する計画だ。販売予定価格は1万~1万5000ドル(約110~165万円)と伝えられている。

関連リンク

Digital Trends Top Tech of CES 2020 Award Winners
A More Life like Prosthetic

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る