- 2020-10-5
- 化学・素材系, 技術ニュース, 海外ニュース
- McLaren Automotive, Mike Flewitt, MonoCell, MP4-12C, カーボンファイバー, シャシー, タブ, マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター(MCTC), 樹脂転写成形処理(resin transfer moulding process)
英McLaren Automotiveは、2020年8月25日、次世代電動スーパーカーに採用する新開発のカーボンファイバー製シャシーを発表した。
発表されたのは、「タブ」と呼ばれるシャシーの中央部分。新しいハイブリッドパワートレインに対応するよう特別に設計されたもので、その設計開発から製造までの全てを、イギリスのサウスヨークシャーに巨額を投じて設立したマクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター(MCTC)で行なっている。同社専用に開発されたファイバークロスは、まずシャシーの強度と重量が最適になるようにカットされ、予備成形される。その後、同社が開発した樹脂転写成形処理(resin transfer moulding process)を経て、車両組み立て時に部品を取り付けられるように超精密加工が行われる。
Maclaren Automotiveは、2011年に発売した初の市販スーパーカー「MP4-12C」でも「MonoCell」と呼ばれるカーボンファイバー製シャシーを採用している。同社CEOのMike Flewitt氏は、「この新しい超軽量カーボンファイバー製シャシーは、これまでになく優れた構造的完全性と高品質を誇っており、MCTCは複合素材科学とその製造技術において世界的に卓越した拠点として急速に認知度を上げている」と説明する。
この新しい車体構造を採用した最初のハイブリッドスーパーカーは、2021年に発売される予定だ。Flewitt氏は「当社の軽量複合素材の処理と製造に関する高度な専門知識と、最先端のバッテリー技術や高性能ハイブリッド推進システムについての経験を組み合わせることで、我々は、これまで実現不可能だった高性能な電動化自動車をお客様に提供する理想的な位置にいる」とコメントしている。
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