- 2020-9-25
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Furrion Exo-Bionics, Prosthesis, オフロードレース, オフロードレース用四足歩行エクソスケルトン(外骨格)ロボット, メカスーツ
カナダに研究開発拠点を置くFurrion Exo-Bionicsは、2020年8月21日より、オフロードレース用四足歩行エクソスケルトン(外骨格)ロボット「Prosthesis」を使ったスポーツ競技実現のために「Alpha Mech Pilot Program」への支援を募っている。電動式だが全自動ロボットではなく、人間が自分の両腕両足を駆使して操縦するProsthesisは約10年前から開発されているメカスーツで、改良が進み歩行速度も速くなったという。
Prosthesisの見た目はまるで巨大なクモのようだ。高さは4.2mで、最大幅は5m。重量は3500kgだ。フレームはクロムモリブデン鋼製で、最高時速は約30km。最大出力は170kW でトラックをけん引したり車を持ち上げたりすることもでき、さまざまな険しい地形を進んでいけるという。
開発者らは、将来、アスリートたちがProsthesisを操縦してオフロードで競争するスポーツ競技を「X1 Mech Racing League」として開催することを目指している。Prosthesis操縦訓練プログラムなどをリワードとして提供するクラウドファンディングを2020年10月2日まで実施しており、「3 Day Pilot Boot Camp」を選択して支援すると、カナダのブリティッシュコロンビア州で3日かけてProsthesisを操縦する方法をトレーニングするという。
Prosthesisの最初のパイロットとなったのは、氷のコースを鉄製のそりで滑り降りるスケルトン競技のカナダチャンピオン経験者であるCassie Hawrysh氏だ。Hawrysh氏によれば、3日間のトレーニングでProsthesisの操縦ができるようになったという。トレーニング中にProsthesisに乗ったまま前のめりに倒れたこともあり、高所から倒れるので怖かったがその経験も愉快だったとHawrysh氏は語っている。
開発者らの最終目標はProsthesisを使ったスポーツ競技の開催だが、産業用モーションコントロールやモバイル電力システムも搭載しており、操作方法の腕を磨けば、将来的には実用的な利用も見込まれるのではないかと期待される。
関連リンク
Prosthesis ? The Anti-Robot
Prosthesis: Mech Racing | Alpha Mech Pilot Program