子どもに算数を教えるときの表現方法をめぐって、インターネット上でちょっとした議論になっている。
事の発端は1人のニューヨーカーがツイートした小学1年生の算数のワークブックの写真。ワークブックには、2本のバナナと3個のオレンジ(トマトだという意見もある)の入ったバスケットと空のバスケットが描かれ、問題文には「算数の絵(math drawing)を使ってふたつの絵を同じにしなさい。それらを=で結び、本当の式を作りなさい」と書かれている。投稿された写真には、「ここで子どもが何をすべきか、私には僅かな手掛かりさえない」というコメントが添えられている。
My friend just sent me this pic of his 1st grader’s math workbook and neither he nor I have even the tiniest clue what the kid is supposed to do here pic.twitter.com/Xz2wP6P9j1
— Helen Rosner (@hels) October 6, 2020
このツイートに対しては、「エンジニアリングと航空宇宙工学の2つの学位を持っているが、『算数の絵』なんてきいたことがない」、「空のバスケットにフルーツを5個描いて、5=0+5とすればいい」、「これは分数と代数の初歩を教えるための完璧な演習だ。オレンジを半分にして、バナナ1本とオレンジ1個半を右のバスケットに移して等号で結べば良い」、「フルーツの絵を描くことが算数を学ぶのにどのように役立つか、私には理解できない。バナナやオレンジの絵ではなく、『算数の絵』とは一体何なのだろう?」など、具体的な「解法」から教育のあり方まで様々な意見が寄せられている。
諸説紛々といった状態だが、目立つのは「算数の絵」という表現の意味を巡るツイートだ。ツイートの中には、「あなた方は文脈というものを見失っている。この演習は家でやるものなのか、それとも教室で考えるものか。ワークブックにそれ以上の説明がないなら、これは教室で先生と一緒にやる問題なのでは」と、指摘するものもある。