- 2021-3-16
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- アクティブスティミュレーション技術, クボタビジョン, クボタメガネ, ナノテクノロジー, メガネ, 屈折性近視, 窪田良, 窪田製薬, 軸性近視
近視を治療するメガネの開発が進んでいる。窪田製薬の米国子会社「クボタビジョン」は、アクティブスティミュレーション技術で近視の治療と抑制を行う「クボタメガネ」のプロトタイプを発表した。
近視の主な原因には、角膜から網膜までの距離(眼軸長)が長くなりすぎる「軸性近視」と、角膜や水晶体の光を屈折させる力が強すぎる「屈折性近視」の2つがある。クボタビジョンのアクティブスティミュレーションは、網膜に人工的な光刺激を与えて軸性近視の進行の抑制、治療を目指す技術だ。
クボタメガネは、ナノテクノロジーを駆使してメガネに投影装置を組み込むことで、最も効果的な映像を直接網膜周辺部に投影することにより、自然な見え方を維持しながら高い近視抑制効果を実現することを目指している。
クボタメガネは2020年5月に卓上デバイス、2020年8月にウェアラブルによる概念実証が行われている。今回発表されたのは、商用化に向けたプロトタイプの初期型だ。窪田製薬ホールディングスの代表執行役会長、社長兼最高経営責任者の窪田良博士は、「一般的に、大型のデバイスで得られた効果を超小型化したデバイスで再現することは簡単なことではない。我々は、PBOS(超小型モバイルOCT)の開発でNASAにも認められた開発力を活かし、このデバイスをいち早く世界に届けることができるように開発を推進していく」と、コメントしている。