- 2021-10-12
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- Craig Robin, L. Neil Thurgood, Stryker, トータル/ライフサイクルコスト, 壊滅的破壊力(lethality), 指向性エネルギー兵器, 指向性エネルギー機動短距離防空システム(DE M-SHORAD), 米陸軍, 米陸軍即応能力/重要技術局(RCCTO), 装甲車
米陸軍は、新しい指向性エネルギー兵器の評価試験を終了し、2022会計年度にこれを装備した「Stryker」装甲車のプロトタイプの配備に向けて作業を進めていることを明らかにした。
この「指向性エネルギー機動短距離防空システム(DE M-SHORAD)」と呼ばれる新兵器は、出力50kWクラスの高出力レーザーだ。ドローンなどの無人航空機、ロケット弾、砲弾、迫撃砲弾に対して壊滅的破壊力(lethality)を有し、陸軍の防空/ミサイル防衛能力を向上させることができる。
レーザーを駆動する電力は、Strykerのガスエンジンから供給される。米陸軍即応能力/重要技術局(RCCTO)のCraig Robin副局長によれば、指向性エネルギー兵器は、弾丸が不要でガスと部品の補給だけで済むため、兵站需要が削減され、トータル/ライフサイクルコストの削減につながるという。
DE M-SHORADは陸軍の防空/ミサイル防衛の近代化戦略の一環で、対空防御システムM-SHORADに続く陸軍機動部隊の新防空システムだ。陸軍の調達、配備等を担当する国務次官補室で指向性エネルギー兵器を含む先端技術の責任者L. Neil Thurgood陸軍中将は「これは、陸軍機動部隊におけるレーザーの戦闘的応用の最初のものだ。我々の技術は使用可能な状態にあり、未来への入り口である」とコメントしている。