日本古来の「切り紙」を応用。シートからハニカム構造を作り出せるメタマテリアル

イギリスのブリストル大学が、日本古来の「切り紙」の技法を使い、わずかな幾何学形状の変更で機械的特性を大きく変えられるメカニカル・メタマテリアルに関する論文を発表した。

メタマテリアルは、微細構造によって自然界に存在しない機械的特性、電磁的特性、音響的特性などを持たせた人工物質だ。今回ブリストル大学が発表したメカニカル・メタマテリアルは、機械的特性を持たせている。

発表されたメタマテリアルは、切り紙の技術を使って2次元のシートから複雑な3次元形状を作り出すというもの。1枚のシートからハニカム構造を作り出せる。以前から「折り紙」を応用した方法も提唱されているが、切り紙の方がより幾何学的に複雑な形状を作ることができるという。

今回開発された切り紙技術を使ったメカニカル・メタマテリアルは、形状を連続的に変化させることで、幅広い機械的性能を得ることができる。一般的な駆動機構を使って、このメタマテリアルの機械的特性を変えることが可能で、ナノロボット、航空宇宙技術、スマートアンテナなどへの応用が考えられている。

関連リンク

Shape-changing metamaterial developed using Kirigami technique

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る