海上輸送の脱炭素化を目指す――ディーゼル船をアンモニア燃料船に改造するプロジェクト

グリーンエネルギー関連のプロジェクトを所管する豪Fortescue Future Industries(FFI)は、海運業界にグリーン燃料への移行を促進するため、海運会社のMMA Offshoreと協力して、ディーゼル船「MMA Leveque」をほぼ100%アンモニアで稼働できるように改造すると発表した。2022年の完成を目指す。

MMA Levequeは、2010年に建造された全長75mのプラットフォーム補給船(PSV)だ。FFIの親会社Fortescue Metal Groupは輸送部門のグリーン燃料化を推進しており、今回の船舶改造もそのプロジェクトの一環だ。

FFIのAndrew Forrest会長は、2021年11月11日にCOP26「運輸の日」の基調講演で、海運業界に対し2040年までのネットゼロ達成を求めるとともに、「この船は、実際の現場におけるグリーンアンモニア燃料船の能力を海運業界に示すだろう」と語り、改造プロジェクトを通して実用的なノウハウを提供し、業界の脱炭素化につなげたいとしている。

改造を担当するFFIのグリーンフリートチームは、船舶以外にも、機関車やトラックのグリーン燃料化に取り組んでいる。チームは今年初めに、機関車において混合アンモニア燃料の燃焼に成功しており、100%グリーンアンモニア燃料で動く機関車の実現にも期待がかかる。

関連リンク

Fortescue Future Industries calls for net zero target for shipping by 2040 and announced a green ship at sea in 2022
MMA LEVEQUE

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