- 2022-9-6
- 技術ニュース, 機械系, 海外ニュース
- BAE Systems, Meteor(ミーティア), Royal International Air Tattoo(RIAT), SPEAR 3, UAS Concept 1, UAS Concept 2, フェアフォード空軍基地, 情報収集/警戒監視/偵察(ISR)活動, 無人航空機システム(UAS:Unmanned Air System)
防衛/航空大手の英BAE Systemsは、2022年7月15日~17日に英フェアフォード空軍基地で開催された軍事航空ショー「Royal International Air Tattoo(RIAT)」で、新しい無人航空機システム(UAS:Unmanned Air System)のコンセプトを発表した。発表されたUASは2種類あり、「UAS Concept 1」および「UAS Concept 2」と呼ばれている。
UAS Concept 1は、既存の航空戦力を補強する小型のUASで、海上用と陸上用がある。電子攻撃や、光学式センサーによる情報収集/警戒監視/偵察(ISR)活動などの役割を果たすことが想定されている。「消耗品」とうたわれてはいるが、回収できるように設計されており、複数回出撃することが可能だ。
巡航速度はマッハ0.5、最大高度は3万フィート(約9100m)、最大積載量は40kgで、最長4時間の飛行が可能だ。また、レール式のカタパルトから発射されるため、滑走路は必要ない。回収の際はパラシュートで着地し、コンテナで保管される。
UAS Concept 2は、攻撃、ISR、制空という航空戦力の役割において、既存の戦力を代替または補強するために設計された中型のUASだ。こちらも海上用と陸上用があり、監視偵察機としてだけでなく、空対地ミサイル「SPEAR 3」や空対空ミサイル「Meteor(ミーティア)」を搭載した戦闘機としての役割も想定されている。
巡航速度はマッハ0.75以上、最大高度は4万フィート(約1万2000m)、内部積載量は500kgで、最長5時間の飛行が可能だ。滑走路を利用して離着陸する方式を採用しており、100回以上の出撃が可能だ。UAS Concept 1同様に、回収後はコンテナに収納保管される。
同社は、意思決定者が適切なタイミングで適切な情報にアクセスする必要がある現代のマルチドメインな戦場において、情報の優位性は非常に重要なものであると位置づけている。開発中のUASコンセプトは、手頃な価格の戦闘力で戦力構成を補強することで、有人プラットフォームの運用効果を高める可能性をもたらすとしている。