日立金属は2022年12月9日、フェライト磁石を使用したxEV駆動モーターの顧客への提案を開始したと発表した。
同社によると、フェライト磁石はレアアースのネオジムやジスプロシウム、テルビウムを使用しないために、これら使用するネオジム磁石と比較して資源リスクが低い。
同社はフェライト磁石としては高レベルの磁気特性を有する同社「NMF15」材を、xEV駆動モーターに適用することを想定したシミュレーションにおいて、モーターの最適化設計を実施。その結果、一定の条件下において、ネオジム磁石を用いたモーターと同等レベルの出力が得られることを確認した。
具体的には、モーターの重量が30%増大する代わりにネオジム磁石使用時と同等の出力レベルを得られる場合(高性能フェライト磁石使用➀)と、回転数を50%上げることで、重量、出力とも同等レベルが得られる場合(高性能フェライト磁石使用➁)の2種類のパターンを確認した。
これらの結果を受け、同社では資源リスク軽減やコスト抑制などの課題を持つ企業などを対象に、各種用途における高性能フェライト磁石の提案を開始した。