EV向け車載バスバー用被覆付き平角線を開発――ロボットで配置可能 昭和電線ケーブルシステム

昭和電線ケーブルシステムは2022年12月19日、EV(電気自動車)向けの電装部品として、「車載バスバー用被覆付き平角線」を開発したと発表した。

EVの普及に伴い、電気配線の主流である高圧ハーネスに代わる部品としてバスバーが注目されている。

バスバーの設置イメージ(オレンジ色の銅材部分)

今回開発したバスパーは、同社の高機能無酸素銅「MiDIP(ミディップ)」を用いた。MiDIPは加工性や導電性、溶接性に優れた特性を有する。

高圧ハーネスは屈曲性に優れるものの、組み立て時の取り付けは手作業が中心となっている。一方、バスバーは形状が固定されているため、ロボットで容易に配置可能。現場の作業負荷を軽減する。

また、薄型での配線が可能なほか、他の電気部品用スペースを確保できる。既存のケーブルと比べて、よりきつく正確に曲げて成形することも可能となっている。

さらに、被覆付きバスバーに曲げ加工を施すことにより、金型によるプレス加工が不要。銅材ロスの削減効果が期待できる。

放熱性にも優れており、同じ断面積のケーブルと比べて最大15%増の電力を供給できる。

同社は引き続き同開発品の改良を進め、将来発売されるEVモデルでの標準実装を目指す。

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