- 2023-1-8
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- Stadium 974, ウォーターフロントスタジアム, サッカーFIFAワールドカップカタール2022大会, 国際サステナビリティ評価システム(Global Sustainability Assessment System:GSAS)
アルゼンチンが36年ぶりに優勝を果たして幕を閉じたサッカーFIFAワールドカップカタール2022大会だが、注目を集めたのは世界最高峰のプレーを披露した選手たちや息をのむような試合展開だけではない。
グループステージ6試合を含む計7試合が行われた「Stadium 974」は、輸送用コンテナとモジュール式の鉄骨で建設された、史上初の完全解体と再利用を想定した仮設スタジアムだ。
最大収容人数4万4089人を誇る同スタジアムは、カタールの首都ドーハの中心部から東へ10kmの海沿いに建設された唯一のウォーターフロントスタジアム。「974」は国際電話をかける際のカタールの国番号であり、974にちなんで974個の輸送用コンテナがスタジアム建設に使用された。
同スタジアムで使用された資材を再利用すれば同規模のスタジアムを他の場所に建設できるだけでなく、より小規模のスタジアムを複数造ることも可能だという。同スタジアムはこうした特性が評価され、建物やインフラの持続可能性への影響を評価し格付けする国際サステナビリティ評価システム(Global Sustainability Assessment System:GSAS)の設計・施工分野で5つ星を獲得した。
Stadium 974は、2022年12月初頭からすでに解体作業が始まっていると報じられており、解体後の資材の行方や跡地の利活用が注目されている。