古河電子は2023年1月18日、業界初となるレーザー加工機用レーザーヘッド(型番-D006B)のレンタルを開始した。回折光学素子DOEと独自技術を搭載し、加工品質を向上している。
レンタルの対象は、回折光学素子DOEを搭載したレーザーヘッドで、レーザー加工機で発生する熱レンズシフトを大幅に抑えた独自設計を採用。これまで品質面で難しかった高出力レーザー加工において、加工品質を向上している。
レーザーヘッドは、レーザーで切断や溶接などの加工をするレーザー加工機の先端に取り付けるもので、レーザーヘッド内のレンズで集光し、高出力で照射する。近年、高出力レーザー加工において、より高度な加工ができるレーザーヘッドの需要が高まっている。
高出力レーザー加工は、発生する熱によるレンズの膨張が引き起こす熱レンズシフトの発生が問題となっているが、同社のレーザーヘッドは、温度上昇を抑制する独自設計を採用。レンズの熱膨張を防ぎ、熱レンズシフトを大幅に抑えているため、加工点ずれを大幅に抑えて、切断面、溶接不良の発生抑制、安定加工ができる。
レーザーはDOEを使用しない場合、1点の集光点となる。しかし、DOEを使用すると、レーザー形状を変化させて、同時多点加工などができる。さらに入れ替え機構の搭載により、加工物に適したDOEに入れ替えることで加工用途の幅が広がるため、加工精度と品質が向上する。光源1つで、様々なパターンを作成でき、決められた場所に効率よくパターンを作成する。
レンタルのラインアップは、高出力レーザー加工に使用できる5種類のDOEサンプル(用途に合わせて1~2種類選択)。約2週間のレンタルを開始している。2週間以上のレンタル希望の場合は別途相談。レンタル品の買取りは未対応となっており、購入希望の際は同仕様の新規製品を納入する。