中国のNew China TVによれば、2016年4月21~24日に重慶で開催された第12回中国重慶ハイテクフェアに、腕に巻けるほど柔軟なタッチスクリーンを持つスマートフォンが出展された。映像には、説明員が女性の手首に巻き付けたり、湾曲した状態で動画を再生したり、電話を掛けたりする様子が映っている。
重さ200gのスマートフォンに搭載された5.2インチのフレキシブルなタッチスクリーンには、注目の新素材グラフェンが使われていると報じている。スマートフォンを設計したChongqing Graphene Technologyの研究者は、グラフェンの優れた特性により、鮮明な画面と感度の良いタッチスクリーンが実現できたと話しているという。
グラフェンは、炭素原子の層でできた超薄膜。柔軟性があり、電気を良く通し、ダイヤモンドよりも硬く、鋼鉄の100倍を超える強度がある。グラフェンは、2004年に英国マンチェスター大学の研究者によって発見され、研究者は2010年のノーベル物理学賞に輝いている。グラフェンは、タッチスクリーン、タイヤ、バッテリーなど、さまざまな製品への応用が検討されているが、グラフェンを使った最初の商品は、電子デバイスになるだろうと言われていた。
ただ、このスマートフォンには本当にグラフェンを使っているのか疑う向きもあり、有機ELではないかと指摘するメディアもあるが、Xinhua Newsは「タッチスクリーンは主にグラフェンで作られている」と伝える動画を公開している。
Graphene-made smartphone with flexible screen can be worn wrapped around user’s wrists. Wanna have one? #XinhuaTV pic.twitter.com/CD0a01qwI3
— China Xinhua News (@XHNews) 2016年4月27日
New China TVによれば、Chongqing Graphene Technologyは2年以内の量産開始を計画しているそうだ。
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Bendy smartphone made of graphene displayed at China tech fair