脳波を使ってロボット犬を遠隔操作――戦場の兵士をサポートする「VISION 60」

Australian Army/YouTube

オーストラリア陸軍は2023年2月16日、人間の脳波でロボットを操作する「Brain Robotics Interface」技術のデモを、動画で公開した。デモには、ロボットや自律システムの研究開発を推進するオーストラリア陸軍の組織「RICO」や、シドニー工科大学が参加した。

デモでは、兵士の脳波によって、米Ghost Roboticsのロボット犬「VISION 60」を操作して見せた。兵士が装着した拡張現実(AR)ディスプレイ「HoloLens 2」は、Raspberry PiがベースのAIデコーダーを搭載し、脳の信号を具体的なコマンドに変換する。

デモシナリオは、2種類用意された。1つは、オペレーターの兵士がHoloLens 2の視界を通して、道順として通るべき地点をVISION 60に指示するものだ。もう1つは、現場の兵士がVISION 60と協調して行動するパターンで、パトロールの場面を想定していた。

これらのデモは、シンプルだが幅広く応用が効き、かつ戦場で重要になるシーンを想定している。オーストラリア陸軍のKate Tollenaar中佐は「将来的にテクノロジーが進歩し機能するかどうかを確認し、幅広いユースケースの創出を期待している」と述べた。

関連情報

Brain Robotics Interface – YouTube

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