学生チームが開発したソーラーカーが、1000kmを走行して新記録を樹立

Photograph by Richard Freeman

オーストラリアのニューサウスウェールズ大学は2022年12月19日、学生が開発した太陽光発電による電気自動車「Sunswift 7」が1回の充電で1000kmを12時間以内に走行し、ギネス世界記録に認定されたと発表した。

学生チームの設計によるSunswift 7は、車体重量がTeslaの4分の1程度の500kgで、空力設計、モーターやドライブチェーン全体の効率改善、転がり抵抗の抑制などによって、優れた効率を達成している。

完成後、Victoria州Wensleydaleにあるオーストラリア自動車研究センター(AARC)で、走行時間11時間52分08秒を記録した。平均速度は時速85kmで、1回の充電による航続距離が1000kmを超えるEVとしては最速記録だ。

トライアルでは、AARCのサーキットを240周走行した。その間、数時間ごとのドライバーの交代、タイヤ交換、バッテリー管理機能のトラブルによる停止時間があった。停止時間の総計は14分52秒だったが、大会規定の15分以内に対してきわどい場面もあったという。

Sunswiftレーシングチームの代表は、F1ワールドタイトルを4回獲得したRed Bullでオペレーション責任者を経験した、Richard Hopkins教授が務めた。同教授によれば記録達成時のエネルギー消費量は3.8kWh/100kmであった。これは、市販のEVのうち最も高効率の15kWh/100km、平均値の20kWh/100kmと比較して低い数値だ。

関連情報

EV record breakers! Sunswift 7 goes 1000km on a single charge in world’s best time | UNSW Newsroom

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