高効率でコンパクトなガスコージェネレーションシステムを開発 三菱重工グループのMHIET

三菱重工は2023年3月16日、グループ会社の三菱重工エンジン&ターボチャージャ(MHIET)が、高い発電効率とパッケージサイズのコンパクト化を実現した、発電出力2000kWガスコージェネレーションシステム「SGP M2000」を新たに開発したと発表した。国内市場向けに4月1日から本格販売する。

2000kW級では世界最高水準の発電効率44.3%を誇る16気筒新型ガスエンジン「G16NB」を用いて、コージェネレーションシステムにした。従来のMHIET製1000kWガスコージェネレーションシステムに比べ、発電効率が1.8ポイント向上し、発電によって排出されるCO2を削減できる。また、設置面積も約40%小さくなり、大型設備の導入が難しかった都市部のビルなどにも導入できる。

G16NBは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「戦略的省エネルギー技術革新プログラム」の助成を受け、MHIET(当時、三菱重工)が開発。新型高強度ピストンを採用してシリンダー内の最高圧力を増大させたほか、二段過給システム採用による高ミラーサイクル化、気筒ごとの点火時期の最適制御などの新技術を取り入れ、2000kW級ガスエンジンでは世界最高水準の発電効率を達成した。

コージェネレーションシステムは、省エネルギーによる環境負荷低減効果が期待でき、カーボンニュートラル実現に貢献する分散型エネルギーリソース(DER)の1つとされている。また、大規模災害などによる停電時にも対応が可能で、MHIETは今後、市場ニーズが高まることが予想されると期待を寄せている。

関連情報

三菱重工 | 2,000kW高効率&コンパクト、ガスエンジンコージェネレーションシステムの販売開始

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る