大阪工業大学は2016年3月18日、バイオミメティック(生物模倣)材料技術を応用し、保管、運搬時にべたつかない粘着剤を開発していることを発表した。
この粘着剤は、高粘度液体状高分子の表面を固体粒子で覆った「リキッドマーブル」の状態にしたことで、保管時などは非粘着性の粉体だが、練るなどの圧力を加えることで粘着性が現れる。
アブラムシ(アリマキ)が、自ら排出する蜜の表面を固体ワックス粒子で覆い団子状(リキッドマーブル)にすして、巣の中で蜜によって溺死するのを防いでいることをヒントに開発された。
従来の粘着テープやスプレータイプの粘着剤などでは塗布できなかった、狭い空間や入り組んだ場所での粘着剤の使用が可能になるという。
同大学によると、この粘着剤は2015年9月に初めて発表して以降、国内外メディアや学術専門誌などで数多く取り上げられているという。