産業機器用スマートセンサー評価キットを販売開始――小型IO-Linkセンサーの開発簡略化に寄与 STマイクロ

STマイクロエレクトロニクスは2021年12月14日、産業機器用スマートセンサー評価キット「STEVAL-IOD04KT1」を発表した。既に同社のサイトより入手可能となっており、単価は約97.00ドルとなっている。

同キットは45.8×8.3mmのメインボードを内蔵した。フィールドバスに依存しないポイント・ツー・ポイント双方向通信向けの小型IO-Link(IEC 61131-9)センサーの開発を簡略化する。

メインボードには、汎用32bitマイクロコントローラ「STM32G0」やIO-Linkトランシーバ「L6364W」、3軸デジタル地磁気センサー「IIS2MDC」、機械学習コアを内蔵したMEMSモーションセンサー「ISM330DHCX」を搭載した。

STM32G0は、サイズ2.5×2.5mmのCSP(チップスケールパッケージ)を採用しており、IO-Linkに準拠した電気的インタフェースやウェイクアップ検知、15バイトデータバッファ、クオーツフリーのIO-Linkクロック抽出といったデジタル機能を備える。最大±2.5kVのサージパルス保護やESD保護、逆接保護も搭載した。

L6364Wは、サイズ2.3×2.5mmのCSPを採用しており、3.3Vおよび5.0VのLDO(低ドロップアウト)レギュレータ、周波数および電圧をデジタル設定できる降圧DC-DCコンバータを搭載した。また、最大50mAの負荷電流を供給できる。

さらに、STEVAL-IOD04KT1のメインボードには4極M8産業用コネクタを搭載しており、IO-Link 1.1に対応したIO-Linkメインコントローラに接続可能。10ピン拡張コネクタにより他のセンサーも追加できる。

なお、同キット向けのSTM32Cubeソフトウェアパッケージ「STSW-IOD04K」も併せて提供開始した。IO-Link Device Description(IODD)ファイルや同社独自のIO-Linkデモスタック、L6364WおよびMEMSセンサーの管理用ルーチンを含んでいる。また、多様なセンサー開発をサポートするライブラリも含んでおり、追加のX-CUBEソフトウェア拡張パッケージと統合してセンサー機能を拡張できる。

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