車や街灯に巻き付けて周囲を撮影できるシートカメラ――コロンビア大学が開発

コロンビア大学のShree K. Nayar教授の率いる研究チームは、物体の形に合わせて曲げて貼り付けることが可能なシートカメラを開発した。シートを曲げても画像の歪み/欠損がなく、普通のカメラでは撮影できない超広角で高品位の撮影が可能だとしている。

シートカメラを実用化した際には、自動車のボディに貼り付けて周りの様子をドライバーに見せる、街灯に巻き付けて公園などの公共施設の様子を360度ビデオ撮影する、といった用途を想定しているという。

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従来の技術で同様のカメラを作ろうとすると、柔軟性のあるシートの上に固定焦点カメラを並べることになる。しかしそれだけでは、レンズの焦点距離は一定のため、シートを曲げるとカメラ・アングル間に死角が生じ、撮影できない部分ができてしまっていた。

シートカメラは、「アダプティブ・レンズ・アレイ」という新技術を使い、シートの曲がり具合に合わせてレンズごとに焦点距離を自動調節することで死角をなくしている。

開発は、米海軍研究事務所が資金提供しNayar教授のコンピュータビジョン研究室で行われた。コロンビア大学の試作品は、32×32個のレンズをシリコンゴムで固めた大きなプレートに取り付けたが、将来的にはクレジットカードの大きさにすることを目指しているそうだ。この技術を使えば、デジタルカメラなどの本体を曲げて簡単に広角撮影できるようになるかもしれない。

関連リンク

A Flexible Camera: A Radically Different Approach to Imaging

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