- 2016-8-30
- ニュース, 制御・IT系, 調査
- ストレッチャブルデバイス, 矢野経済研究所
矢野経済研究所は2016年8月29日、国内ストレッチャブルデバイス市場についての調査結果を発表した。同社の予測によると、国内のストレッチャブルデバイス市場規模はメーカー出荷金額ベースで2020年に211億円、2025年には595億9400万円になる見通しだ。
調査は2016年4月~7月に、導電性ペーストメーカー、導電性繊維メーカー、回路基板メーカー、機能性素材・ウェアメーカー等を対象に行われた。同調査におけるストレッチャブルデバイスとは、ウエア(衣類)型やテープ・パッチ型、リストバンド型、バストバンド型などのウエアラブルデバイスのうち、デバイスの基材に繊維や樹脂、ゴム・エラストマーなどを用い、伸縮性を付与されたものをいう。
調査の結果、同研究所は、スポーツ分野のほか、建設・運輸分野で先行してストレッチャブルデバイスの需要が立ち上がると予測。次いで、医療などの分野でも需要が拡大すると見ている。
スポーツ分野では、トレーニング管理、体調管理、競技時のフォーム可視化などで、ストレッチャブルデバイスの利用が想定され、特に第一線で活躍するトップランナーのウェア向け市場ですでに実績が出ているという。矢野経済研究所はこれを踏まえ、2025年におけるスポーツ分野の国内ストレッチャブルデバイス市場規模を16億4000 万円と予測した。
建設・運輸分野は今後、作業員やドライバーの安全管理を目的にストレッチャブルデバイスの導入が進む見通し。そのため、同社は建設・運輸分野の国内ストレッチャブルデバイス市場規模が2025年に180億3600万円になると予測している。
医療分野でも、遠隔での健康管理サービスのほか、心拍データの継続的な記録による心疾患の早期発見など、ストレッチャブルデバイスを利用するメリットは大きい。矢野経済研究所の予測によると、医療分野の国内ストレッチャブルデバイス市場規模は2025年に129億6000万円になる見通しだ。