広領域を高精細度で測定可能なLTPS TFT圧力分布センサーを開発 JDIが世界初

ジャパンディスプレイ(JDI)は2022年6月16日、低温ポリシリコン薄膜トランジスタ(LTPS TFT)をマトリクス状に用いることで、広い領域を高い精細度で測定できる「フレキシブルLTPS TFT圧力分布センサー」の開発に、世界で初めて成功したと発表した。

JDIが開発した圧力分布センサーは、圧力を加えると抵抗が減少する導電性感圧層と、ディスプレイに使われるアクティブマトリクス技術が組み合わされており、各画素に流れる電流をモニタリングする。

従来の薄いシート状の圧力分布センサーは、精細度と測定面積の両立が難しく、さらに高精細領域では周辺画素の影響により正確なセンシングが困難になるクロストークのリスクがあった。

しかし、この圧力分布センサーを床に設置し、その上を歩く実験を行ったところ、それぞれの足指を容易に識別できるほどの解像度で高い圧力分布画像を取得することができ、クロストークもなかった。

JDIでは、このセンサーを使えば、スポーツやリハビリでの動作解析の高度化が図れるほか、ロボットに触覚を付与することも期待できるとしている。また、人が歩いたり物をつかんだりしたときのフィジカル情報をサイバー空間に送ることで、メタバースへの応用も可能になる。

同社は、さらに検証を重ねて同センサーの実用化を目指し、ロボットやスポーツ、福祉分野の発展に貢献していくとしている。

関連リンク

プレスリリース

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る