JFEスチール、自動車部品用の高加工性高強度鋼板を「JEFORMA」としてシリーズ化

センターピラー下部

JFEスチールは、自動車部品用の高い加工性を持つ高強度鋼板(ハイテン)のラインアップを揃え、「JEFORMA」(JFE Excellent FORMAbility)としてシリーズ化した。

同シリーズには、冷延鋼板および合金化溶融亜鉛めっき(GA)鋼板があり、それぞれ加工性によって3タイプがある。さらに、3タイプそれぞれに、強度により590、780、980、1180MPaの4グレードがラインアップされている。

「JEFORMA」のラインアップ一覧表

「JEFORMA」のラインアップ一覧表

加工性による3タイプは、従来の汎用鋼板よりも伸びが高く、絞り成形/張出成形主体の部品に適したType1「高El型」、伸びおよび伸びフランジ性(プレス成形などでの最外周端での変形能)が高いType2「高El-高λ型」、高El型よりさらに伸びが高く部品の形状自由度を高めるType3「超高El型・TRIP鋼」だ。

例えば、センターピラー部品の下部は袋形状をしているため、素材となる鋼板には張出し成形性が必要だが、従来の鋼板では成形ができない。対して、980GAType2(高El型)では、きれいにプレス成形できる。

また、センターピラー上部のフランジ部は、厳しい伸びフランジ成形が求められるが、590GAType2(高El-高λ型)では、割れることなく加工できる。

センターピラー上部

センターピラー上部

高強度化が求められる自動車向けの鋼板には、従来はDP型やマルテンサイト単相型の汎用ハイテンなどが使用されてきた。しかし、高強度化すると一般的には伸びや伸びフランジ性などの加工性が下がるという課題があった。

そこで同社では、適用する部品の形状や加工方法に応じた最適な鋼板を提供するための開発を進めてきた。今回そのラインアップが揃ったため、JEFORMAとしてシリーズ化したという。

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