Eクラス最強のエンジンを搭載した「メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+」発売

メルセデス・ベンツは2017年5月31日、「Eクラス」で最も強力な、4.0ℓ V8ツインターボエンジンを搭載した「メルセデスAMG E 63 S 4MATIC+」の発売を発表した。

新モデルは、メルセデスAMGが自社開発した「メルセデスAMG GT」と基本設計を共通とするAMG 4.0ℓV8直噴ツインターボエンジン「M177」を搭載。砂型鋳造されたクローズドデッキのアルミニウムクランクケースに鍛造アルミニウム製ピストンを組み合わせ、軽量で高強度なエンジンを実現している。またシリンダーウォールにスチールカーボン材を溶射コーティングするNANOSLIDE摩擦低減加工により、フリクションロスを低減。2つのターボチャージャーをV型シリンダーバンク内側に配置する「ホットインサイドV」レイアウトも採用している。

これらの技術により、先代から排気量が1.5ℓ縮小されたにも関わらず、最高出力は612PS(450kW)で先代比+27PS(+20kW)、最大トルクは850Nmで先代比+50Nm、0-100km/h加速は3.4秒で先代比-0.2秒の動力性能を実現している。

また、燃料の効率的な消費のため、エンジンに気筒休止機能を搭載。「Comfort」モードでエンジン回転数が1000〜3250rpmの低負荷時には2番、3番、5番、8番のシリンダーを休止し、燃料消費量とCO2排出量を抑える。さらに、磁性流体エンジンマウントにより、マウントの硬さを自動で調整して快適性を高める。

メルセデスAMGの開発した4輪駆動システム「AMG 4MATIC+」は、前後トルクを50:50〜0:100でシームレスに配分できる。100%後輪駆動になるドリフトモードも新たに搭載した。走行状況に応じて左右輪の差動制限を電子制御するAMGリミテッド・スリップ・デフも搭載している。

トランスミッションには、電子制御式9速の「AMGスピードシフトMCT(マルチ・クラッチ・テクノロジー)」を搭載。トルクコンバーターの代わりに湿式多板クラッチを採用し、素早いシフトチェンジと高い伝達効率を実現している。シフトダウン時の自動ブリッピング機能やレーススタート機能を搭載。さらに、高速走行時などにアクセルから足を離すとエンジンとトランスミッションを切り離すセーリング機能を備えている。

AMG RIDE CONTROLスポーツサスペンションは、コーナリング時やブレーキング時に、固いスプリングレートに瞬時に切り替えて、高い安定性と俊敏なハンドリングを実現する。

センターコンソールのAMGダイナミックセレクトスイッチにより、ドライバーの望む走行のキャラクターをスイッチ操作だけで選択できる。快適性と燃費重視の「C(Comfort」、スポーティなドライビングを楽しむ「S(Sport)」、「S+(Sport Plus)」、パラメーターを個別に設定できる「I(Individual)」の4モードに加え、サーキット走行のため「RACE」モードを備えている。

その他、AMG Sport speed-sensitive ステアリング、3ステージESP(エレクトロニック・スタビリティ・プログラム)、AMG強化ブレーキシステムなどを搭載。自動運転技術「インテリジェントドライブ」として、先行車を認識し速度に応じて車間距離を調節するディスタンスパイロット・ディストロニック、ステアリング操作をアシストするステアリングパイロットなどを備えている。

メーカー予定小売価格は1774万円(税込)。

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