- 2017-9-19
- 技術ニュース, 海外ニュース, 電気・電子系
- Hasan Baig, Solar Squared, コーンウォール, 英エクセター大学
英エクセター大学は、ビルの外壁に使えるガラスブロック建材と一体化したソーラー発電技術を開発した。この「Solar Squared」を壁面に使用すれば、ビルの電力を生むばかりでなく、採光性に優れ、また、断熱性も改善されるという。
研究者の一人で同学環境持続可能性研究所のHasan Baig博士によれば、世界の発電量の40%以上がビルで消費されているという。太陽光発電は環境に最も優しいエネルギー源のひとつとされているが、太陽電池パネルをビルに設置する場合は、コストが高いことと建物の外観を損うために普及が進まない。そこで研究者達は、太陽電池パネルが埋め込まれた建材を作ることが普及促進のキーだと考えた。
Solar Squaredは、太陽光を集める光学系と小型のソーラーセルのアレイで構成されており、ガラスブロックの製造過程で埋め込まれる。Solar Squaredは、縦向きに設置されても多くの分散光を集めることができ、都市部でのソーラーエネルギーの収集に特に有効だ。
Baig博士は、「我々は、外観と生活の質への影響を最小限に抑えつつ、一体化した安価で効率の高いソーラー発電を、エネルギー需要が最も大きいビルの構造の一部として構築する能力を手にした」と述べている。
Solar Squaredは、エクセター大学と、イングランド北部のチェシャーのガラスブロック関連企業、コーンウォールの起業家達による産学共同プロジェクトから生まれたプロダクトだ。チームは現在、Solar Squaredの効果と可能性を実証するための試験場所を探すと共に、プロジェクトへの出資者を求めている。