JFEスチールは2017年12月18日、汎用オーステナイトステンレス代替のフェライト系ステンレス鋼板の中位品種として「JFE443MT」を開発したと発表した。すでに受注を開始している。
同社のステンレス製品はこれまで、希少金属のニッケルに比べて価格変動が少ないクロムを使用するというコンセプトのもと、オーステナイトを安定させるためのニッケルを含まない非オーステナイト系の製品を展開してきた。これまで、汎用オーステナイト系ステンレス鋼板代替フェライト系ステンレス鋼として、SUS304代替の「JFE443CT」、耐食性に優れたSUS316代替の「JFE445M2」を商品化している。
今回、JFE443CT、JFE445M2の両品種の中位品種となる「JFE443MT」を新たに商品化し、フェライト系ステンレスのラインナップを拡充した。JFE443MTの主成分は21Cr-0.5Moで、JFE443CTより耐食性を高めながら、JFE445M2よりもコストを抑えている。
同社では、JFE443CT、JFE443MT、JFE445M2を汎用オーステナイト代替鋼「JFE443ファミリー」としてシリーズ化し、拡販を進める考えだ。