2~3年で製品化? グラフェンでOLED電極を作成、タッチパネルや太陽光発電などへの展開に期待

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  • 独フラウンホーファー協会の研究チームは、有機発光ダイオード(OLED)の電極をグラフェンから作製することに初めて成功した。グラフェン電極を用いたOLEDは柔軟で、タッチパネルなどに組み込める。従って太陽光発電用やウェアラブル用など、さまざまな用途へ展開できると期待されている。

グラファイトが最小10原子層の炭素から構成されるのに対して、グラフェンはわずか1原子層の炭素から構成されている。厚さがわずか0.3nmであり、人間の毛髪の約10万分の1しかない。しかも、グラフェンには驚異的な特質もある。軽くて透明で極めて硬く、引張強さが鋼よりも高い。さらに、柔軟で非常に高い熱的・電気的伝導性も備える。そのため、2004年の発見以来、大きな注目を集めてきた。

研究チームは今回、メタンと水素を用いたCVD技術により、炭素の1原子層からなるハニカム構造状の20x10mmのグラフェン電極を作製した。このグラフェン電極は、真空中で製造する。鋼製真空チェンバーの中で、800度に加熱した高純度銅基板上に、メタンと水素の混合ガスを導入して化学反応を起こすのだ。

すると、メタンが銅基板表面で分解され、炭素原子が生成する。この炭素原子が基板表面上を拡散することで、グラフェンが生成する仕組みだ。この製造プロセスは数分しか要しない。

「この技術による最初の製品は、2~3年以内に発表されるだろう」と研究チームのリーダーであるBeatrice Beyer博士は確信している。グラフェン電極は柔軟性があるため、タッチスクリーンに理想的だ。デバイスが地面に落下しても壊れることはない。他の用途としては、光の透過量を調節する機能、または偏光フィルター機能を持つ窓用材料も考えられる。さらに、太陽光発電、ハイテク織物、薬品へ適用される可能性もあるという。

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Milestone in graphene production

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