産業廃棄物を最先端材料に――セルロースナノファイバーの複合化による廃プラスチックの機械的特性向上に成功

使用済みパレットから作ったポリプロピレン(PP)再生ペレット(左) セルロースナノファイバーを複合化したマスターバッチ(右)

GSアライアンスは2018年12月3日、産業廃棄物プラスチックなどから作った再生プラスチックペレットにセルロースナノファイバーを複合化させ、引張強度などの機械的特性を向上させることに成功したと発表した。

植物由来で環境負荷の小さい材料であるセルロースナノファイバーは、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍以上の強度を有している。また熱膨張係数がガラス繊維並に小さいにもかかわらず、弾性率はガラス繊維よりも高く、硬くて丈夫であるなど、優れた特性を持つ材料だ。

今回GSアライアンスでは、使用済みパレット由来のポリプロピレン(PP)と、おむつから作られたポリエチレン(PE)にセルロースナノファイバーを複合化させることに成功した。

今回の開発により、従来は廃プラスチックとして破棄されていた材料を新たな材料として使用できるようになったことで、リサイクル促進につながる可能性がある。さらに、セルロースナノファイバーは、混練による破壊を受けにくいナノ構造のため、何度か再生できる可能性もあるという。

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