- 2019-6-25
- ニュース, 化学・素材系, 製品ニュース
- エンジニアプラスチック, エンプラ, スーパーエンプラ, ポリアセタール, ポリアミド, ポリカーボネート, ポリブチレンテレフタレート, 変性ポリフェニレンエーテル, 矢野経済研究所
矢野経済研究所は2019年6月24日、エンジニアプラスチック(エンプラ)の世界市場の市場規模や将来展望などの調査結果を発表した。
調査によると、2018年のエンプラ世界市場規模は前年比103.7%の1006万トンとなった。自動車や家電など電気製品、電子部品、建材、雑貨など幅広い用途で汎用エンプラの需要は、世界経済の成長率とほぼ連動しながら拡大している。同年の樹脂別の構成比はポリカーボネート(PC)44.0%、ポリアミド(PA)28.8%、ポリアセタール(POM)11.9%、ポリブチレンテレフタレート(PBT)11.6%、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)3.7%と推計している。
来年以降については、2019年は中国や欧州などでの経済活動停滞の影響から伸長率が減少する可能性が高い。しかし、その後は自動車向け採用が進むとともに、世界経済も回復すると予測。2023年には、2018年から年平均成長率(CAGR)3.51%で成長し、1196万トンにまで拡大すると予測する。
注目トピックスには、スーパーエンプラの需要動向を取り上げている。中でもポリフェニレンサルファイド(PPS)は、自動車分野での軽量化ニーズや電装化率の上昇を受けて、金属やエンプラからの代替需要を取り込み、年率6~7%で伸長。2018年には12万トンを超えたと推計している。