0.001lux以下でもカラー撮像可能――キヤノン、35mmフルサイズの超高感度CMOSセンサーを発売

35MMFHDXSCA

キヤノンは2018年8月1日、35mmフルサイズの超高感度CMOSセンサー「35MMFHDXSCA」を発売すると発表した。

35MMFHDXSCAは、肉眼では被写体の識別が困難な0.001lux(星明かり程度)以下の低照度環境下で、カラー動画の撮像が可能な超高感度の35mmフルサイズCMOSセンサー。天体観測や自然災害の監視をはじめ、産業用途や生命科学、医療分野など、様々な高感度撮影のニーズに対応できる。

一辺19µmの大きな画素により、超高感度を実現。一方、画素が大型化すると増える傾向のあるノイズを、独自技術により低減し、超高感度と低ノイズを両立している。これらにより0.001lux以下の低照度環境下でカラー動画の撮像が可能で、流れ星などの動画も撮影できる。

フルHD(1920×1080)よりも広い2160×1280画素の読み出しができるため、広範囲撮像が求められる天体観測用途に適しているとともに、監視用途での6:4、産業用途での1:1といった特殊なアスペクト比の高画素画像のニーズにも対応可能だ。

また、必要な画素部のみ読み出しを行う読み出し位置制御機能(垂直方向の切り出しのみ可能)により、読み出し行数を減らしてフレームレートを高めることができるため、夜間の高速道路での監視の用途などにも応用できる。

さらに、天体観測では一般的に、熱雑音により発生する暗電流ノイズの発生を抑えるため、カメラを冷却しながら使用するが、35MMFHDXSCAは、周辺回路の駆動方式を工夫し、低温状態でもなお発生する暗電流ノイズを低減。10等星程度のわずかな明るさの星の天体観測などにも活用できる。

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