従来比で3倍以上寿命を向上――ジェイテクト、ベアリング技術を応用した精密減速機「印刷機用長寿命トラクションドライブユニット」を開発/量産開始

ジェイテクトは2018年9月27日、従来比で3倍以上寿命を向上させ、メンテナンスフリー化を実現した「印刷機用長寿命トラクションドライブユニット」を開発したと発表した。

商業印刷用途に使用される高性能カラーレーザープリンターには、高繊細化や用紙汎用性、高速化、メンテナンスフリー化など高性能化や長寿命化の要求が高まっており、その感光体ドラム駆動部に使われるトラクションドライブユニットには、さらなる回転ムラの低減や長寿命化が求められている。

同社は、回転ムラのない駆動を維持しながら寿命を向上させるため潤滑剤に注目し、新たなトラクショングリースを開発した。また、オイルを大量に含む樹脂で成形された含油ローラーをユニット内に組み込み、遊星ローラー軌道に接触させ、潤滑剤の枯渇を防止する機構を採用した。これらの技術により、従来比3倍以上の寿命向上を達成。トラクションドライブユニットの寿命が印刷機の製品寿命を超えることとなり、メンテナンスフリー化を実現した。

また、独自の心合わせ組立装置を開発し、モーターを含むトラクションドライブ構成部品の回転軸を極限まで同一化することで、回転ムラのさらなる低減に成功した。このトラクションドライブユニットは、低騒音、低振動、ノーバックラッシ、高速回転が可能などの長所があり、印刷機だけでなく医療用機器、FPD製造装置、ロボット、工作機械などさまざまな分野に貢献できるとしている。

印刷機メーカーを主な販売先として設定しており、売上目標は年商1億円。同製品はジェイテクトの国分工場で製造される。

関連リンク

プレスリリース

関連記事

アーカイブ

fabcross
meitec
next
メルマガ登録
ページ上部へ戻る