太陽誘電は2018年10月10日、メタル積層チップパワーインダクタ「MCOIL MC」シリーズに1.0×0.5×0.55mmサイズの「MCEE1005」を追加したと発表した。1.6×0.8×0.6mmサイズの従来品「MCFK1608」から体積を6割以上削減。メタル系パワーインダクタとしては世界最小となる。
ウェアラブル端末やセンサーネットワークなどのIoT関連機器では、小型・薄型であるのに加えて、機器の稼働時間を延ばせる高効率な電源回路が必要とされている。
またスマートフォンのプロセッサでは、高速駆動化が進んだ結果、低電圧大電流に。さらにマルチコア化を進めて負荷に応じて使用するコアを変更することから、コアごとに電源回路を搭載するようになってきた。
そうした機器の電源回路では、大電流に対応できる小型・薄型なパワーインダクタが求められている。そこで太陽誘電は、高い直流重畳特性を持つ金属系磁性材料を使用し、小型・薄型化に優位なMCOIL MCシリーズを開発してきた。
MCEE1005は2018年9月から、子会社の和歌山太陽誘電で月産1000万個体制で量産している。サンプル価格は1個50円だ。