OIST、フォトルミネッセンスを示し、明るさも制御できる新しい銅錯体を発見

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銅錯体のサイズが左から右に向かって大きくなるにつれ、動きが遅くなる

沖縄科学技術大学院大学(OIST)は2018年11月7日、銅を有機分子と組み合わせた、フォトルミネッセンスを示す新しい金属錯体を発見したと発表した。この金属錯体は、有機分子のサイズを変えることで光の明るさを制御できるという。

発光性の金属錯体は従来、時計などに用いられ、プラチナ、ルテニウム、オスミウム、レニウム、イリジウムなどの貴金属を用いて合成されてきた。しかし、コストが高くなる上、合成した化合物が有毒であるという問題があった。一方、銅錯体は安価な代替物であり、操作が容易であるという利点がある。

研究グループは今回、4つの類似したリガンド分子、N-メチル、N-イソブチル、N-イソプロピル、N-tert-ブチルを合成。銅原子と組み合わせることで、発光性銅錯体を合成した。

(左から右に)N-メチル、N-イソブチル、N-イソプロピル、N-tert-ブチルを組み合わせた銅錯体

X線回折やNMR分光法などを用いて分子構造を調べたところ、分子サイズの小さいN-メチルを含む銅錯体は動きが速く、大きい分子構造を持つN-tert-ブチルは動きが最も遅いことを観察。そして、分子の動きが遅いほど、放出される光がより強くなることを発見した。

研究グループは、この成果から、銅錯体と類似の構造を持つ分子を組込んだポリマーを作製。このポリマーは、材料が機械的な応力や歪みに晒された際、明るく輝く分子プローブとして使えるため、建築材料の不具合検出などに役立つとしている。

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