- 2018-12-22
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- Cyborg Garden, Elowan, MIT, インタラクティブデバイス, ハイブリッドデバイス, 学術
植物を光センサとして活用し、光の当たる方向に自動的に移動できるインタラクティブデバイス「Elowan」をMITが開発した。植物を電子回路のように利用するというコンセプトの独創性が、話題となっている。
Elowanは、自然とテクノロジーを融合したハイブリッドなロボットだ。植物の葉っぱからロボットの部分までが銀の電極でつながっており、環境の変化により植物が生成する生体電気信号を読み込む。植物が光に反応し信号を発すると、その方向に自動的に動く仕組みだ。
開発者によると、Elowanを開発した目的は、自然が天然のインタラクティブデバイスであることを示すためだという。インタラクティブデバイスに不可欠な二つの要素はセンサとディスプレイだが、植物は初めからそれらの能力を備えている。開発者は「自然がセンサやディスプレイの能力を持つなら、それらを利用しない手はない」と主張する。
植物は人の健康状態や環境の微細な変化のモニタリングなどのためにも活用できる。開発者は今後も自然の世界と人工物の世界をつなぎ、植物とデバイスの双方向コミュニケーションの創出を進めるという。近々、モニタリングとプリンティングの機能を備えたハイブリッドデバイス「Cyborg Garden」を発表する予定だ。