- 2018-12-27
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- AI, CatBoost, FPGA, GBDT, IoT, LightGBM, XGBoost, エッジコンピューティング, リコー, 人工知能, 勾配ブースティング決定木, 回路アーキテクチャ, 機械学習

リコーは2018年12月26日、機械学習の一手法であるGBDTモデルの学習を高速化/低消費電力化する回路アーキテクチャを開発したと発表した。
GBDT(勾配ブースティング決定木)は、人工知能(AI)の学習方法である機械学習の一手法で、データベースなどで構造化された大量データの学習に高い性能を発揮する。その応用先として、オンライン広告のリアルタイムビディングやEコマースでのリコメンデーションなどのweb分野、株式の高頻度取引などの金融分野、サイバー攻撃の検出などのセキュリティ分野、ロボティクスなどが考えられることから、近年注目されている。
そこで、リコーは今回、GBDTモデルの学習ができる回路アーキテクチャを開発。これをFPGA上に実装して、性能を比較した。その結果、CPU/GPUを用いたソフトウェアライブラリ(XGBoost、LightGBM、CatBoost)と比べて、学習速度が26~259倍高速化した。さらに、電力効率もGPU/CPUと比べて90~1105倍となった。また、予測精度も、ソフトウェアライブラリと同等であることを確認している。
リコーは、この低消費電力という特徴から、エッジコンピューティングへも活用を拡げられると説明。IoTデバイスでも、その高い電力効率を活かして、高度なモデルの学習が可能になるとしている。